複雑多様化した現代社会で生活する多くの方はストレスを受けています。
ストレスの影響は、不安・うつなどの心理的反応、頭痛・肩凝りなどの身体的反応、飲酒・喫煙・食行動などの生活習慣の変化という行動的反応にあらわれます。ストレスが過剰であったり、うまくストレス解消できないと、種々の精神的・身体的・行動的症状となりかねません。本クリニックではこうした症状を持つ方に寄り添いながら、適切な医療の提供を目指しています。
適応障害は新しい環境(学校や職場など)に馴染めないことが引き金となって起きる心の病気です。これをきっかけに、抑うつ気分、不安、心配といった精神症状がみられるようになります。さらに症状が進むと、遅刻、欠勤、早退、暴飲暴食といった問題行動、不眠、食欲不振、全身倦怠感、疲れやすいなどの身体症状も起きるようになり、日常生活にも支障をきたすほどの状態になってしまいます。なお同障害は、環境が変化した、もしくは強いストレスがかかる出来事が起きてから1ヵ月以内に起きることが多いと言われています。
発症の原因が生活環境の変化であるとはっきりしているので、その原因を取り除くことができれば症状は改善されるようになっていきます。しかし、環境を調整するのが困難であれば、ストレスの軽減を可能な限り図るべく、認知行動療法や問題解決療法を行い、対症療法として薬物療法(抗不安薬や抗うつ薬 など)を使用することもあります。