複雑多様化した現代社会で生活する多くの方はストレスを受けています。
ストレスの影響は、不安・うつなどの心理的反応、頭痛・肩凝りなどの身体的反応、飲酒・喫煙・食行動などの生活習慣の変化という行動的反応にあらわれます。ストレスが過剰であったり、うまくストレス解消できないと、種々の精神的・身体的・行動的症状となりかねません。本クリニックではこうした症状を持つ方に寄り添いながら、適切な医療の提供を目指しています。
睡眠障害(過眠症、周期性四肢運動障害、ムズムズ足症候群 など)のひとつに数えられ、同障害の中でも患者さんの数が最も多いとされているのが不眠症です。その病名の通り、眠れない症状が現れるわけですが、睡眠時間を十分にとっていたとしても本人が安眠できないと訴えているのであれば、不眠症と診断されます。
なお不眠症を含む睡眠障害はこれといった治療もせずに放置を続けると、生活習慣病やうつ病を発症するリスクを高めますので、早めの治療が肝心です。また発症原因につきましては、メラトニン(夜になると分泌する睡眠を深くするホルモン)が関係していると言われています。
ちなみに不眠症は眠れなくなる病気と一括りにされがちですが、以下にあるように4つのタイプに分かれています。
医師が必要と判断すれば、薬物療法として睡眠薬、抗うつ薬、抗不安薬などを使用します。なお、寝つきが悪い、熟睡感が得られないといったことが長く続いている場合は、市販の睡眠薬を安易に使用せず、不眠の原因を一度しっかり医療機関で調べ、特定させるようにしてください。その結果、睡眠時無呼吸症候群(SAS)、周期性四肢運動障害などによって不眠となっている場合は、原疾患の治療が最優先となります。